
日本三大霊場の1つである「霊場恐山」に行ってきました!死者の魂が集まる霊場。
なんとなく怖いイメージのある場所ですが、極楽・地獄とはどんなところなのか。
今回はパワースポットともいわれている青森県むつ市にある、「恐山」を紹介していきたいと思います!
恐山とは下北半島(青森県)の中央部に位置する活火山である

「恐山」と呼ばれていますが、「恐山」という名称の山があるわけではありません。
宇曽利湖を囲む外輪山(釜臥山をはじめとする8つの山々)と、火山との総称です。
そして、宇曽利湖の湖畔に沿うように「霊場恐山菩提寺」があります。
「霊場恐山菩提寺」
「霊場恐山菩提寺」は、今からおよそ1200年前に、慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)によって開かれた霊場です。
慈覚大師円仁が唐で修行をしているときに、夢で「国に帰り、東方へ三十余日行ったところに霊峰がある。そこで地蔵菩薩を一体刻み、その地に仏道を広めよ」というお告げを聞き、唐からの帰国後、東方に向かい見つけたのがこの恐山だったとか。なんともスピリチュアルですね。
霊場恐山の概要
基本情報
寺名 | 恐山菩提寺 |
住所 | 青森県むつ市 田名部宇曽利山3-2 |
開山期間 | 毎年5月1日~10月末日 |
開門時間 | 6:00~18:00 (大祭典・秋詣り期間は別設) |
入山料 | 個人大人:1人 500円 小・中学生:1人 200円 |
TEL | 恐山寺務所 : 0175-22-3825 宿坊 : 0175-22-3826 |
アクセス | JR下北駅より車で約40分 |
「恐山温泉」

境内の中には温泉も湧いていて、恐山参拝客は無料で入浴することが可能です。
この小屋が温泉??と思い覗いてみたら、硫黄臭が漂うれっきとした源泉かけ流しの温泉でした!強酸性の強い泉質で、効能効果も多くあるそうです。
入りたい!と思ったのですが、タオルを持ってきておらず断念。次また来るときにはタオルは必須ですね。
恐山宿坊「吉祥閣」
恐山は「吉祥閣」という宿坊があり、宿泊することが可能です。
1泊2食付で12,000円/人。
高っ!と思いましたが、かなり立派な建物のようです。建物の中も、相当豪華みたいですよ。
「恐山冷水」

恐山街道をくねくねと進んでいくと、途中に湧き水がありました。
お地蔵さんも並んでいて、独特の雰囲気がありますね。

この恐山冷水は、1杯飲めば10年、2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返ると言われているそうです。

水がすっごく冷たい!この日はめちゃくちゃ暑かったので、とってもおいしく感じました!はるか昔から、こうやって参拝に行かれてた人たちの、喉を潤していたんですね。
「三途の川と太鼓橋」

恐山菩提寺から500mほど手前に、恐山を象徴する名所の「太鼓橋」があります。
あの世とこの世を隔てる「三途の川」と「太鼓橋」。
悪人には橋が針の山に見えて渡れないと言われています。また、帰りは橋の上で後ろを振り返ってはいけないとも言われています。
今は残念ながら、老朽化のため渡ることができなくなっていました。
ですが50年ぶりに架け替えするとのことで、令和4年6月以後完成予定で、石造りの太鼓橋へ生まれ変わるようです!

こちらが三途の川。この異常なほど透明であるのは、川や湖の水に火山ガスが溶け込み、酸性値が高いからなんだそう。こんなに綺麗に見えるのに生物は生きられないなんて。

三途の川の渡し賃は六文と言われ、米を一回炊く時のまき炭の金額に相当するとのこと。
仮にこの6文を支払えない場合は、死者の衣服を奪衣婆がはぎ取り、懸衣翁が傍らの柳の木の枝にぶら下げ、その枝の垂れ具合で生前の悪行の軽重を計るといわれています。
「地獄谷」

霊場恐山の「地獄」付近では至る所から火山ガスが噴き出ており、硫黄臭が漂っています。
実際、霊場ではカラスなどもほとんど飛んでおらず、不思議な光景に見えました。

辺りは岩だらけでゴツゴツとしていて、寂し気に感じます。
地獄と言われるにふさわしい場所だなと思いました。


「極楽浜」

地獄から続く岩山を抜けると風景は一変し、宇曽利湖が見えてきました!

まさに天国。真っ白な砂浜とエメラルドに輝く湖は、思わず息を呑むほどの美しさです。
ここが青森県であることを忘れてしまいそうでした。そして息子は泳ぎたがっていました(笑)

その他の情報
恐山大祭(おそれざんたいさい) 年二回の大祭には、全国各地から大勢の参詣者で賑わいます。
- 恐山大祭 7月20日~24日
- 恐山秋詣り 10月(体育の日を最終日とする土・日・月曜日)
「イタコの口寄せ」

恐山大祭や恐山秋詣りには「イタコの口寄せ」が行われます。
「イタコの口寄せ」とは、イタコが亡くなった人の霊を呼び起こし本音を聞き出してくれたり、亡くなった人に対して依頼者からのメッセージを伝えてくれたりすること。
この恐山大祭の時にのみ、東北の各地からイタコが出張してくるそうで、相談者さんも全国からいらっしゃるようですよ。
ちなみに「イタコ」と呼ばれるのは、青森県だけの呼び方で、一般的には「巫女」という仕事のことだそうです。
海峡食堂 善

恐山に来る前に腹ごしらえをしてきました!恐山から、40分ほど車で走った東通村にある食堂です。
新鮮でリーズナブルな海鮮丼が食べられますよ!


幸せすぎますね。あら汁も美味い。
目の前の海で水揚げされた魚介類を使っているそうです!

さらに、ここから見える景色も最高なんです!津軽海峡を眺めながら頂く海鮮丼は格別ですよ。
恐山めぐり【まとめ】
今回は、青森県むつ市にある「霊場恐山」を紹介しました。荒涼とした風景の地獄谷。極楽浄土を思わせる美しさの極楽浜。
怖いイメージを持っていた恐山でしたが、死後の世界を思わせるそこは、人々の悲しみと願いを受け止めてくれるような場所なのだと感じました。
地獄極楽は心にあり。ではまた。